海外で成功するための、たった一つの質問

「自分たちの商品やサービスを世界に広めたい！」

そんな志を持ちながらも果たせずに終わってしまう企業を何度も見てきました。もちろん海外で成功を収めている企業もたくさんありますが、グローバルで勝ち続けられる日系企業が少ないのも事実だと思います。良い商材、技術を持ちながらも、なぜ世界で成功できる企業が少ないのか、海外で成功する企業とそうでない企業の違いは何か。そのようなことを、私自身、海外でビジネスを行っている時に、常に考えていました。

海外でビジネスを行っていた際に常に自問自答していたのが、以下の問いかけです。

「現地の顧客は、なぜ高いお金を払って、わざわざ外国人(企業)の我々からその製品・サービスを買わなければならないのか？」

シンプルですが、この質問に答えられないと、なかなか買ってもらうことができません。

品質？ 値段？ サービス？ 新しいコンセプト？

企業毎、商材毎に異なると思いますが、重要なのは自社商材の訴求ポイントがその市場が求めるニーズに合っているか。そこを徹底的に考え抜く必要があります。時には、日本や他の国での売り方とは全く違う形にビジネスモデルを組み替える必要が出てきます。現地ニーズの理解と大胆なクリエイティビティが求められるところでもあります。

日本での経験からのヒント

この質問を考えるきっかけになったのが、以前日本で、米国系IT企業に勤めていた時です。ある分野で、世界シェアトップではあったのですが、日本ではだ実績が少なく、苦戦していました。そんな中、ある日本の大手企業から引き合いをもらい、グローバルの営業メンバーと気合い入れて、何度も通って、デモや提案を行いました。

結果は、手応えを感じながらも、失注となりました。。その時にグローバルのメンバーに次のような質問をされたのです。

「なんで日本のお客さんはうちの製品の良さを理解できないんだ？絶対にローカルの製品よりいいはずなのに。」

その時にお客さんの担当者からかけられた言葉を思い出しました。

「御社の製品が良いのは分かっている。けども、これまで取引のある日本企業が、全体的に機能は劣るものの、●●という日本固有の要件もカバーしており、数分の一の費用で導入できる製品を持っている。サポートも日本語で手厚くしてもらえる。なぜ海外の製品をあえて導入する必要があるのか？社内でそういう議論が出ている。」

その時は、そのお客さんのコメントの意図がよくわかったので、それを咀嚼しつつ、グローバルのメンバーにも色々と伝えました。ですが、彼らにはなかなか理解できなかったようで、まだ苦戦は続きそうだな、と感じた記憶があります。

海外の人も物を買うときの思考は変わらない

日本で海外製品を買う際の自身の経験を思い出していただくと分かると思いますが、多かれ少なかれ同じようなことを頭の中で考えていると思います。

よく考えると当たり前ではあるのですが、実は、それと同じことが、海外の人の頭の中でも起きています。文化、習慣的な違いはあれど、それほどの差はないと思います。

日本ブランドというだけで売れた時代もありました。しかし今はどの国も技術レベル、品質レベルが上がっており、「高くてローカライズされていない日本商品」を買う理由が少なくなってきております。しかし、なかなかそのことを理解できていない企業がまだまだ多いと感じられます。海外で成功している企業は、 どこもローカルのニーズを捉えて、グローバルな製品をローカライズしていくができている、グローカライズに成功している企業です。

GCNに込めた想い

グローカライズの重要性を述べましたが、言うは易しでなかなか簡単には行きません。日本でも苦労する新規事業立上げ、営業拡大を、文化も言葉も違う海外でやろうとするのですから。知識、経験、人脈、気力など、日本以上の馬力が必要になります。
ビジネスの中心は人。その事業を実行する人がどこまでできるかで、その成果は変わってきます。日本企業が海外で苦戦する理由のもう一つがここにあります。グローバル人材が不足している。

そもそも、日本全体でグローバルな経験、背景を持つ人材がそんなに多くないというのもありますが、企業側でもそういう人材を育てられていないという現状もあります。
ですが、グローバルな経験を持つ人材は、常にグローバルな機会、経験を求めています。そのようなグローバル人材と、グローバルに事業を行おうとしている企業を繋げられたら、より海外で成功できる企業を増やせるのではないか…。そう思い立ち上げたのが、Global Consultant Network (GCN)です。

海外進出企業の伴走者として

現在では800名以上の世界で活躍されてきた優秀なコンサルタントに登録していただいてます。

経験国としても80カ国以上と、日本企業の進出先はほとんどカバーできております。また経験的にも、責任ある立場で海外事業をリードした人材も多く、他社にはない優秀な人材が揃っております。そのようなコンサルタントと共に海外で成功するための支援を行っています。

また、アドバイスだけに終わるのではなく、海外進出企業の伴走者として、必用なサポートをハンズオンで提供し、企業の海外進出、海外ビジネスの成功を後押しいたします。これから新しく海外事業を始める企業様などに向けては、まず何をすればよいかなどを、一からサポートすることが可能です。

世界で活躍する企業を一社でも増やすこと。それが私たちの喜びであり、目標なのです。

代表 金 賢敏 (Kim Hyonmin)