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GCN海外ビジネス情報 Vol.9
デンマーク特集:小国デンマークが世界競争力1位になった秘訣とは

皆様、こんにちは!

「GCN 海外ビジネス情報」第9回目は、デンマークのニュースをお届けします。

6月に欧州議会選挙が終了し、その結果を受けてフランスでは解散総選挙の最終投票が7月7日に実施され、勝利が広く予想されていたマリーヌ・ル・ペン氏率いる極右「国民連合(RN)」は3位となり、予想に反して左派連合の「新人民戦線(NFP)」が182議席を獲得し大逆転しました。またイギリスでも総選挙が7月4日に実施され労働党が大勝で14年ぶりの政権交代となり、新たな政治の幕開けとなりました。EUやヨーロッパ地域では大きな変化を迎えています。

ちなみにデンマークでの欧州議会選挙結果は、他国が極右政党やナショナリスト政党が議席を増やす中、左政党が票を伸ばしました。*

デンマークはEU27ヵ国の中21位の国土面積で、わずか600万弱の人口ですが、「成長」をむやみに追い求めることなく、1人当たりGDPで世界9位(日本は34位)という豊かな生活を送りながら、

  • 世界競争力 1位(2年連続・2022〜2023年)
  • デジタル競争力 1位(2022年)
  • 今後5年間のビジネス環境 3位(2023年)

とあるように、国際的にも存在感を占めています。
その秘訣は、どこにあるのでしょうか?

それは、以下のような要素が影響していると考えられます。

  • 小さな国内市場でなく、EUや国際市場に目を向け、GDPの30%強を外国市場でたたき出す。
  • ニッチな製品を開発して輸出することで、その製品がないと困るという環境を整え、市場シェアを拡大、
  • 輸出志向型の、非常に効率的な経済を作り上げており、(海運大手の)マースク、(玩具大手)レゴなどの企業が世界中で成功を収めています。またその生産性の高さを、セーフティネットや優れた教育、インフラといった社会システムにつなげ、人々の高い生活の質に変換。
  • デンマークは世界でも最も幸福度の高い国の一つだが、安全性、サステナビリティ、社会的なまとまりといったすべての要素が、経済的な繁栄と幸福をもたらしている

20倍の人口を持つ日本にとってデンマークの戦略から学ぶべきところが多いのではないでしょうか。
引き続きPICKUP情報で、さらに情報を見ていき、参考にしていきましょう。

*欧州議会選挙デンマーク結果>> European Parliament

デンマークの経済競争力、現在の経済情報 PICK UP
世界競争力1位のデンマークは「単なる経済成長」目指していない。国の成功の鍵は「生産性を生活の質に転換できるか」(BUSINESS INSIDER)
国の成功とは経済成長ではない。GDPでもない。
デンマークは世界でも最も幸福度の高い国の一つですが、安全性、サステナビリティ、社会的なまとまりといったすべての要素が、経済的な繁栄と幸福をもたらしていると言える。

国際競争力1位の国はこうして作られた…一見のんびりしたデンマーク人が密かにやっていること(President Online
短期的に見ると、デンマークが急速にランキングを上げてナンバーワンに躍り出た理由は、経済状況が改善したからである。だが、長期的かつ総合的に見ると、デンマークの圧倒的な強みは「ビジネス効率性」にある。
国際競争力ランキングは「経済状況」「政府の効率性」「ビジネス効率性」「インフラ」という4つのカテゴリの総合評価で決まる。

脱成長?「生活大国デンマーク」への日本人の片思い(Newsweek Japan)
・「あくせくと成長を求めない」ということはなく、グローバル企業をいくつか持ち、EU諸国の資金も引き付けて、経済を回している。
・賃金は高いが、国民はその半分を税金として差し出し、高レベルの社会福祉を賄う。高水準の社会保障は、25%に上る付加価値税、そして所得の半分に及ぶ個人所得税(地方税、医療税を含める)で支えられている。

人口600万人弱のデンマークが、なぜ世界経済競争力ランキング1位になれたのだろうか(BUSINESS INSIDER) 
成功している企業の共通点から、競争力が高い理由が見えます。
・海外の顧客が高い価格でも喜んで払うような製品やサービスを提供
・非常に創造性に富み、国際的視野を持った、ニッチに特化した企業。
・ターゲットは「アップマーケット」と呼ばれる高級市場
・世界でもここでしか作れない、“高付加価値の極み”のような製品

国際的な競争優位につながる「デンマーク型」の経営モデルは存在するのか(J-STAGE)
世界的に高い競争力を持つ企業を多く輩出していて、これらの企業が国際的な業績を上げ、高い給料や報酬を支払い、配当やロイヤリティを得ることを通して、高い水準の一人当たりの国民総生産と国民所得の実現に貢献している。

4時に帰っても圧倒的な成果を出せるデンマーク人は、何がすごいのか?(GOETHE)
2022年、2023年と2年連続で国際競争力ナンバーワン。それどころか、デンマークがさまざまなランキングに置いてトップクラスで評価されているのは、まさに未来を見通す「先見の明」を持っているからである。普段はのんびりしているデンマーク人だが、じつはさりげなく準備しているし、いざ変化が起こったときの機動力は半端ない。

デンマーク:6月の経済情勢は2年ぶりの高水準に上昇(FOCUS ECONOMICS ※英語)
6月の景況感は104.0となり、5月の103.7を上回った。6月の結果は、2022年2月以来最も強い景況感を示した。その結果、指数は長期平均の100を上回り、経済の短期的な見通しが明るいことを示唆した。

弊社では「グローバルで成功する企業を一社でも増やす」というミッションをかかげ、海外ビジネスの様々なサポートを提供しております。 もしデンマー市場や、その他海外市場への進出・拡大をご検討されている企業様がございましたら、海外ビジネスの現場を知り尽くしているプロ人材が、貴社の伴走者としてサポートいたします。
 
デンマーク現地に在住しているものも含め、EU市場に精通したプロフェッショナルも多数います。
お気軽にお問い合わせください。

2024年7月24日発行

発行元:INASIA合同会社
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