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GCN海外ビジネス情報 Vol.7 EU特集: 今後5年を左右する欧州議会選挙に注目

皆様、こんにちは!

「GCN 海外ビジネス情報」第7回目は、欧州連合(EU)のニュースをお届けします。

欧州連合(EU)にとって2024年は、6月上旬のEUの立法機関である欧州議会選挙に始まり、秋の各EU主要機関のトップ人事、および新欧州委員会の発足を控え、大きな節目の年となっています。中でも欧州議会選挙の結果は、EUの将来のみならず世界の他の地域の政治経済にも大きく影響を与えることになるでしょう。

選挙は5年に1度、比例代表制で行われ、720の議席は人口に応じて配分されます。ドイツが最大で96議席、次いでフランスが81、ルクセンブルクやマルタは最小の6議席となります。

1月に欧州のシンクタンク「ECFR」が2024年の欧州議会選挙に関して調査を行った結果、EU全域で急進右派政党が得票率を伸ばしていることが明らかになりました。同調査でEUに懐疑的な右派ポピュリスト政党がトップとなった国は、オーストリア、ベルギー(北部フランダース)、チェコ、フランス、ハンガリー、イタリア、オランダ、ポーランド、スロバキアの9カ国。さらにブルガリア、エストニア、フィンランド、ドイツ、ラトビア、ポルトガル、ルーマニア、スペイン、スウェーデンの9カ国でも、右派ポピュリスト政党の支持率が2位か3位になっております。中道左派政党や緑の党が議席を失うなど、今後も多くの国で右派へ大きくシフトするだろうと予測されています。

右派勢力が伸びる背景として、深刻な資源高、物価高が続き、消費者が体感する豊かさがコロナ前を下回るなど、市民生活が苦しくなってきていることへの不満があります。そのような状況下で移民の増加が続くことでの社会的な軋轢の増加。また、気候変動対策、ウクライナ支援等の国際協調的な政策への支出が急増し、市民の関心は他国、地域よりもまずは自分たちの生活へ大きく傾いております。

そのような流れが変わらない限り、今後も、自国民優先を主張する右派ポピュリスト政党が支持を集めていくことが予想されます。

そのように注目を集める欧州議会選挙、抑えるポイントや今後の展望などについて、各所、専門家の見解を見ていきたいと思います。

専門家が予測する欧州議会選挙の予測 PICK UP 
2024年欧州議会選挙について(EU MAG)
欧州連合(EU)にとって2024年は、6月上旬の欧州議会選挙に始まり、秋の各EU主要機関のトップ人事および新欧州委員会の発足を控え、大きな節目の年となっている。中でも欧州議会選挙の結果は、EUの将来のみならず世界の他の地域の政治経済にも大きく影響を与えることになる。注目を集める同選挙の仕組みや欧州議会の権限、今年の選挙の注目点、虚偽情報対策などを慶應義塾大学の田中俊郎名誉教授が解説。

今後5年を左右する欧州議会選挙(みずほリサーチ&テクノロジーズ)
2024年6月の欧州議会選挙はなぜ重要か?―次の欧州議会・委員会の任期である2024~29年は、ロシアへの対応や、ESG目標達成に向けた対応強化が求められるなど、EUにとって重要な時期。選挙結果は、各種課題へのEU方針に影響を与える可能性が大きい。
 
EUは結束を保つことができるか…欧州議会選挙2024で「右派勢力」「EU懐疑派」が伸張するこれだけの理由 (現代メディア)
欧州議会選挙の争点としては、物価高、治安、移民政策が主たるもので、安全保障を重く見る有権者は少ない。それだけに、現在過半数を握る中道勢力への批判は強い。選挙の結果次第では、フォンデアライエン欧州委員長の再選にも黃信号が点る。
欧州議会でEU懐疑派が伸張するという事態は、戦争のない世界を作ろうという努力を維持していくことの難しさを再認識させるものである。

メローニ首相がキングメーカー、EUの将来に重大な影響を与える可能性(Newsweek Japan)
フランス極右指導者のルペン氏は、メローニ首相について、「今こそ団結すべき時であり、それは本当に有益だ。もし団結できれば、我々は欧州議会の第2会派になるだろう。このような機会を逃すべきではないと思う。」と、協力を呼びかけ、「両国の主導権を取り戻すことを含め、基本的な問題では彼女と私は意見が一致していると信じている」と述べている。

なぜ欧州議会選挙で極右の躍進が予想されているのか ― 国際協調による負担が有権者の不満を蓄積 ―(日本総研)
6月の欧州議会選挙を前に、EU加盟国の多くでは、現政権が支持を落とす一方、極右勢力が台頭。この背景には、生活苦を中心とした不満の高まり。消費者が体感する豊かさはコロナ前を下回る水準。こうした生活苦は、現政権による以下3点の国際協調的な政策に起因する面もあることから、市民は自国民優先の主張への支持を強めている状況。

EUの未来を占う欧州議会選挙~極右躍進で何が変わり、何が変わらない~(第一生命研究所)
今回の欧州議会選挙の注目点を挙げると、各会派の獲得議席、選挙後の政党や会派間の合従連携の行方、欧州委員会委員長を中心としたEUの高官人事への影響、議会の右傾化や人事に関連したEUの重点政策の軌道修正、加盟国の国内政治への波紋など。右派躍進に伴い、移民規制の厳格化や国境管理の強化、治安・安全保障の重視、気候変動対策の見直しなど、EUの政策アジェンダのシフトが予想される

国際問題に対するEUの立場や見解(ドイツニュースダイジェスト)
気候変動や戦争など、さまざまな国際問題に対してEUやEU加盟国はどのような立場を取っているのだろうか。三つのテーマについて注目。
- 欧州グリーンディール政策はきれいごとか?
- 一貫してウクライナへの支援を継続
- 見解が分かれるイスラエルによるガザ(ハマス)攻撃

弊社では「グローバルで成功する企業を一社でも増やす」というミッションをかかげ、海外ビジネスの様々なサポートを提供しております。もしEU市場や、その他海外市場への進出・拡大をご検討されている企業様がございましたら、海外ビジネスの現場を知り尽くしているプロ人材が、貴社の伴走者としてサポートいたします。

ヨーロッパ現地に在住しているものも含め、EU市場に精通したプロフェッショナルも多数います。お気軽にお問い合わせください。

2024年6月6日発行

発行元:INASIA合同会社
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